ある騎士の物語―リープチープ

ナルニア国物語第二章:カスピアン王子の角笛」を観ました。
「第一章ライオンと魔女」では、幼い頃に読んだナルニア国物語の風景が再現されていて、それはそれは感動したもんです。特に、あの雪に覆われた森のなかにぼんやりと灯るガス灯が最高です。ちょっと「光の帝国」(恩田陸ではなく)を思い出させます。
前評判がえっらい「いい男」でありましたカスピアン王子が楽しみだったのはもちろんのこと、前作の4兄妹がどんな感じに成長しているのかも気になったところでした。
けどさー、歳上過ぎませんか、カスピアン。私の中では「少年」だったのですよ。しかし彼はでてきた最初から立派に青年でした。彼の少年らしさは「あと5分」というセリフくらいでした。原作にはない設定もされていたのは、彼があまりにもハンサム君である故ですかねぇ。フム。(けど、私はピーター兄ちゃんに1票)

ナルニア国物語にでてくる登場人物は、例えそれが「英雄王」といわれる人でも、人間らしい弱さや汚さを持っています。原作を夢中になって読んだ小学校の時でも、目を覆いたくなるような登場人物達の失敗に、自分を重ねたもんです。前作で一番成長していったエドモンドは本作ではかなり脇役ですが、今回はピーターお兄ちゃんとカスピアン王子という美形2大巨頭が、おバカ2トップを演じてくれています。しかし、自分の限界と過ちにきちんと向き合い、圧倒的な不利のなかで敵に立ち向かうことで、しっかりふたりは成長していきます。

原作を読んだのは18年近く前なので、だいぶ内容を忘れていましたが、懐かしく思い出したのがねずみのリープチープ。騎士道精神ありまくりのネズミなのですが、なかなかの剣の使い手。けど、でてくる台詞台詞がすべて大袈裟。そういえば、私はこのリープチープが大好きで、彼のセリフなどを小学生ながら真似していたりしたのでした(変な小学生以外何者でもないですな)。

次作は、カスピアンとエドモンド、ルーシー、そして記憶が正しければ、ちゃんとリープチープもでてくるお話。大好きなピーターと、アンジェリーナ・ジョリーのような口をするスーザンが観れないのは残念ですが、ルーシーがどんな感じになるのか楽しみです。

「人生とは」と考えさせられるしっとりした作品もいいですが、たまには何も考えずファンタジーもいいもんだぁね。

(どうでもいいことですが、アンジェリーナと同じ歳という衝撃からしばらく立ち直れません)