NY出産事情

姉は出産予定日の朝、「痛くて眠れなかった」とかなり具合が悪そうだったので、旦那につきそわれて病院へむかっていって、そのまま出産・入院とあいなった。8時間以上苦しんでやっと午後8時半ごろ出産。というのも、赤ちゃんの首にへその緒が巻き付いているのが判明し、急遽帝王切開となったからである。幸い、母子ともに無事だったが、お腹についた20センチほどの傷跡が痛々しい。ホチキスでとめてあるので、余計痛々しさが増す。
まぁ、いろいろと心配したものの、日曜に無事に退院してきた。普通に子供を産んで1泊2日、帝王切開でも5日間で退院である。これってすごい。日本では帝王切開は最低2週間、普通でも1週間は病院にいることを思ったら早すぎる。「早期回復には早く通常生活に戻るようにすること」ということらしいが、その実、保険の問題も大きいという。こっちでは出産費用は保険会社に頼っているので、保険会社としては、早く出てくれないと困るのだ。とりあえず、姉の出産をみていて驚愕したのが、アメリカ人の旦那のその献身ぶりである。
義兄は出産日から仕事を休み(少なくとも1週間は育児休暇がとれるらしい)、親鳥のように姉に付き添っており、産後の姉にいそいそと外からおいしい食事を買ってきてあげては、「これは食べた方がいい。けど、こっちはあと少しだけにしておくんだよ?」とか、母乳をあげた後には必ず「君は本当によくやってるね。大丈夫?疲れた?枕はもう少し上にあげようか?僕はとても君を誇りにおもうよ」などともちあげ続ける。同じ病室にいる母と私は、時々あらぬ方向をお互いみていて気まずかった。アメリカ人でこれなら、イタリア人どうなるの?(国民性の問題か!?)
ところで、現在姉は機械で母乳をしぼるやつで家で定期的にミルクをとって冷蔵庫に保管しては赤ちゃんにあげにいっているが、ミルクをとるときは、旦那が日本語で私と母に
「では、チチシボリ(←私がふざけて教えたが、姉に怒られた)にいってきます」
といっては居間をでてゆく。そして
「本日のシュウカクです」
と帰ってくる。なんだよ、それ。