steinwayは永遠に

いまさらだが、NYに来ている。姉の出産を手伝いための、おさんどん派遣サービスである。知り合いの方にチケットをとっていただいたので、アメリカン航空のビジネスでも、東京から大阪に行くより安い。調子に乗ってオタワの友人を訪ねようかとNYとオタワ間の飛行機を普通に探してみたら、私が払った東京ーNY間のチケット往復料金の倍であった。1時間フライトなのに!エコノミーなのに!と、友人に伝えたら、「それが普通なの!あんたが乗っているのが異常な値段なのっ!」と怒られてしまった。なるほど。持つならば航空関係者の友人だと、つくづく思う。感謝してます。
さて、姉がNYに住み始めて7年になる。最初の3年間ほどはマンハッタンのメトロポリタン美術館近くなんていうハイソなところに住んでいたが、この4年はクィーンズのアストリアという場所に住んでいる。ここにはSteinway Streetなる通りがあり、それは、あのピアノ・メーカーのスタインウェイ(Steinway & Sons. 1853年設立)から由来する名前らしい。というのも、このSteinway St.の先には、以前スタインウェイの工場があり(現在は移転されたそうだ)、ピアノ造りの職人がこの付近に住んでいたため、姉たちの住んでいる家もその職人たちが住んでいた1900年代前半の家を改築したものである。残っている内装がちょっとアールデコ風で面白い。街並みもマンハッタンとは違って二階建ての木造が多いので、ちょっとしたノスタルジアを感じる。しかも私はこう、なんというか「職人」という肩書きに弱いんである。「職人の街」。もうメロメロである。そう、たぶんイタリアのクレモーナ(ヴァイオリン職人の街)なんていったら倒れるにちがいない(←大げさ)。
通りの名前にもなった工場が、もうないなんて非常に残念だが、それが時代というものなんだろう。現在、このアストリア周辺にはギリシャ系の人々が多く住み、ギリシャ正教会、タベルナ、Gyros屋などが並ぶ。ちょっとMy Big Fat Greek Weddingを思い出して笑える。あの映画が公開された時、タイにいたのだが、タイでも大受け、ロング・ランのコメディ映画だった。大笑いしたい時、ぜひおすすめ。
全然関係ないのですが、甥の名前イアン。「イアンって名前、♪イヤーン♪」なんてからかわれないかな?と心配してたら周りに半眼でみられた。あれ?そう思わない?ねぇ?