そこに生きるいろいろなもの

最近日本のいたるところで、日本では生息していない蛇が発見されている。どうやら蛇ブームらしい。
そういえば、夏のカンボジア調査中も、日本のマンションで蠍が見つかったというニュースがあった。向かいに住んでいる仏人友人がたまたま遊びに来ていて、「蠍が見つかって、110番したみたいだよ」とNHKニュースを説明したことから、シェムリアップでみたいろいろなものの話になった。
「僕もこの間、部屋で黒い塊が動いててさ、よく見たら蠍だったよ。眼鏡はかけといた方がいいな、と思ったね。そうじゃなくちゃ、気づかないで『なんじゃこれ』って掴んでたと思う」と友人。
対して、「いやぁ、実は私も最近3日間連続で、下のバイク置き場で蠍を見てるんだけどさ、あれはドキッとするよね。小さいやつだから、毒はそんな強くないと思うけど」と私。
小さな、というのは5センチほどのやつである。私が初めて野生の蠍をみたのはインドネシアの大学だったが、その時の蠍は10センチほどあって、みるからにやばそうな感じであった。しかし、家でよく見る小さな蠍の毒があまり強くないのは、経験済みである。というのも、研修所で犬がよくその蠍と遊んでいるのをみたし、うちの先輩はかまれた経験がある。やはり部屋に蠍がいたのに気づかずに、咬まれてしまったのだ。あの時は本当にどうしようかと思った。「消毒液はないですか!?」とあせった私に、「これでいいかしら」と、食器用消毒液を持ってきた先輩にどうしようかと思ったのである。いやぁ、足が腫れるくらいですんでよかった。
熱帯は蛇も多い。含むコブラインドネシアではコブラを食べるが、カンボジアでもコブラを食べる。ただ、めったに捕まることはないので、修復工事の石工さん達がコブラを捕らえた時は、みんなすごく嬉しがっていた。この間の調査中は、研修所の天井から蛇が落下してきた(真下にいなくてよかった)。どうやら30センチほどある「トッケー」といわれる蜥蜴と天井で戦っていて、負けて落ちちゃったらしい。これは50センチほどの、細い蛇で、毒を持っているのか確認するのに三角の頭をしているかどうか、と一生懸命みていたら、上にスルスルあがっていってしまった。自分の動体視力のなさには自信がある。結局わからなかった。
私は蛇が得意ではないので、「こんなんいたんよ」と興奮して同僚に話したら、「いやぁ、この前でた蛇はこんなんでしたよ」と、彼女が示したのは人の手首ほどの太さ。ひえぇ。全長は2メートルあったらしく、研修所の水路で動いていたのを発見されたらしい。
「警備のカンボジア人が喜んでねぇ。『蛇鍋だっーーーーーー!!!』と、みんなで捕らえて半分は食べて、半分は売ってましたよ」
いくらになったのか興味のあるところである。
まぁ、そんな経験を友人とお互いに話していて、学んだこと。仏人友人曰く、黒い蠍は大きい場合は危ない、ということと、白い蠍は小さくても危ない、ということらしい。
白い蠍・・・見たことはないが、想像する限り恐ろしそうである・・・。
白い象と同じくらい遭遇率低そうだけど。