雨乞い効果

Roo2005-08-28

昨日、ネアック・ポアンという遺跡で雨乞いの儀式がおこなわれた。
そして、昨夜4,5日ぶりに雨が降った。1時間ほどの雨だったが、農耕期である村落にとっては、何よりも貴重な恵みの雨であっただろう。今年は雨季でも雨が非常に少ない。
以前、論文調査で4ヶ月ほど滞在していた2000年の時も雨が少なく、米がなかなか育たなかったと記憶している。そして、その時も盛大な雨乞いの儀式が行なわれたのだ。私のなかでの雨乞いっていえば、空海とか清明の雨乞い勝負の逸話とかなんだが(ミーハー?)、遺跡で行われる雨乞いの儀式も「いかにも」って感じである。しかも、ネアック・ポアンといえば、「水」に非常に結びつきが強い遺跡なんである。
アンコール王朝は「水利都市論」なんていう説がでてくるほど、水をよく御したとされる王朝であり、ネアック・ポアンはその水利技術を端的に示している遺跡でもある。ふむふむ、やっぱり水に関係ある遺跡での儀式というのが良いわけだね、と納得したのだが・・・だがしかし。記憶が正しければ2000年の時の雨乞いの儀式は、ネアック・ポアンではなくプレ・ループという遺跡で行なわれたのだった。これは「水」というよりは「火」に関係ある遺跡である。あれ?あんまり関係ないんだろーか。
さて、今回のネアック・ポアン遺跡での儀式の詳細は聞いていないが、プレ・ループの時は確か近くの村から霊媒なる婆様がいらして、儀式を執り行ったと記憶している。しかし、わざわざ霊媒を呼ぶのは大規模なものであって、村内で行なわれるささやかな雨乞いもある。これが面白い。そして、あなたでもできます。
準備するもの:ネコ1匹と木の檻、水少々。
①ネコを木作った小さい檻のなかにいれる。(輿のように持ち運べるようにする檻が望ましい)
②それを担いで村内をまわる。村の人々はその檻の中のネコに少々の水をかけていく。
以上。注意:ネコに水をかけすぎてもダメ。その手加減が難しい。
つまり、仕組みはこうである。
ネコは水を嫌がる→人々が水をかける→ネコ嫌がる→みんなまたかける→さらに嫌がる→天がみている→ネコをいじめてみたくなる→水をかける→つまり、雨になる
なんとなく、家でもできる気がして、家のネコにも水をかけてみた

ヤツは動じなかった
つまり、ネコの性格も考慮してネコ選びをせねばならぬようである。