奈良訪問【新薬師寺編】

会議閉幕後、新幹線に乗る前に駆け足で奈良に寄ってきた。なんだか突然、春日の大社へお参りしたくなったのである(某H女史のブログの影響か!?)。あまり乗り気ではない先輩も巻き込んで、鶴橋から近鉄で奈良にむかうことになった。
ひとりでブラブラする時は、
春日の大社→三月堂→二月堂→東大寺前→興福寺前→「アカダマ」でお茶
というルートだが、今回は、無理やり連行してきた先輩が行ったことがない、とおっしゃるので、新薬師寺志賀直哉旧居を訪問してみた。新薬師寺といえば、平安初期の薬師如来坐像も有名だが、やはりなんといっても圧倒的な存在感を持って来訪者を迎えるのは、50円切手にもなったバザラ大将をはじめとする十二神将奈良時代)であるだろう。三十三間堂のものとは、また違う存在感があって、私は好きである。既に3度ほど足を運んでいるのだが、前回、私の記憶に強烈に残った点は、本堂でBGMとして東儀秀樹の音楽が流れていたことである!さぁ幽玄の世界を堪能してください、ってな意図であろうか。けどお寺の本堂でBGMってさ・・・むにゃむにゃ。案の定、隣の先輩は、寺院に入ってからみられるちょっと微妙な説明書に視線をそらし気味。あっかーん、会議明けで疲れきっている方にここまで歩かせるとは、鞭打つ行為やったか?と内心冷や汗ダラダラ。
あははーと、先輩をごまかしながら本堂に乗り込んでみると以前と変わらぬ十二神将の姿。中央の薬師如来を守護するようにその周りを囲んでいる。まずは薬師如来様に手をあわせてから、ふと耳をすませば、聞こえてくる何かの音。はて?と奥に足を進めると、テレビが1台備えられており、何かのビデオが流れている。どうやら、BGMこそないものの、密かに流れてくる音の正体は、このビデオの音声だったらしい。博物館によくあるような、ちょっと小さな上映スペース設けられている。
またまたー、なんか面白いもの流してたり?と腰を落ち着けて観てみると、これがけっこう面白い。全部で15分ほどのプログラムだが、内容は寺院建設とその歴史的変遷の説明。そして、十二神将を3次元ドキュメント・カメラで撮影し、グラフィックによって当時の色彩を再現しようとするもの。ふと気づくと隣に先輩が座り、やはり熱心に観ている。実は、番組内で使用されていたvividというミノルタのカメラ、我ら調査団もカンボジアで使用しているのである。日本国内でもこんな面白いことやってるんやね、と出演した教授の名前をチェックして最後まで観てしまう。そして最後に出てきたナレーターの名前にバタッ。
「はな」さん。それって仏像好きなモデル出身のタレントさんだよねぇ・・・?そっかぁ、東儀さんの次は「はな」さんかぁ・・・むしゃむしゃ。
まぁ、しかし、番組の内容は素晴らしく、先輩は瞳をキラキラさせて「私、これを買うわっ!」と拳を握り締めて売店にむかった(DVDで販売されているのである!)。お堂に入る前と後では、551がある時とない時くらいの差がある表情であった(え?わからん?)
次に訪問する時は誰をもってくるのかな、と新薬師寺の発展が楽しみな今日この頃。
つづく・・・